StepSRXの思考・試行・嗜好と挑戦

BMW R100RSとその他モロモロ、わたしの体験談の予定(^^♪

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038話:純正ハザードスイッチの回路は?

 ウインカー球のLED化を進めていて、その回路をどうするか考えていた時、ハザードスイッチを別につけることにした。その時、スイッチを2ch式にするか、1ch式にするかという選択枝があった。私は、できるだけ簡単で安上がりな方法として、ダイオードを併用して1ch式にした。
 では、BMW純正のハザードスイッチはどのような仕組みになっているのか?と興味がわいてきた。そこで、純正ハザードスイッチを取り外し、配線を確認してみようと思い立ち、実行してみた。以下は、その記録となる。

2019-0210純正ハザードスイッチの回路は?
 取り外したSWは細長い直方体で、前面がプッシュスイッチとなっており、ハザード点滅中はこの中に仕組まれたインジケータ球がハザードの点滅に合わせて同じく点滅する。背面には、9つの配線用の穴(端子)があり、実際に配線されているのは、7つであった。そこで、まず、この端子に繋がれている配線色を調べ、ユーザーマニュアルの配線図と照らし合わせて、次図のようであろうと考えた。

【背面端子と配線色】配線色を再確認した。

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 続いて、テスターを用いて、端子間の抵抗値を測定した。OFF時に抵抗が測定できたのは、端子15a-31間のみで235Ωが記録できた。他の組み合わせは、∞となった。つまり、導通なし。ON時には、下図に示したとおりである。

【スイッチOFF、ON時の導通テスト結果】

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【スイッチ内の結線状況の推測】
 これらの結果から、
1)抵抗値0.3~0.5Ωとなった端子間は、無抵抗で導通あり。
2)抵抗値14Ω~16Ωとなった端子間には、とりあえず14Ωの抵抗をもった電装品が接続されている。
3)抵抗値220~235Ωとなった端子間には、とりあえず220Ωの抵抗をもった電装品が接続されている。
と考えることにした。

2)のことから
   I=E÷R=12V÷220Ω=0.055A
の電流が流れることになる。また、抵抗値の大きさから考え、なんらかの『組込抵抗』であろうと推測する。

3)のことから
   12V÷14Ω=0.85A、0.85A×12V=10W
となるので、10Wの消費電力を持つ電装品として『インジケータの電球』であろうと推測する。

 以上のことから、SW内の配線を考えて、つぎのように結んでみた。

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ということで、純正ハザードSWは4chスイッチであろうと推測できる。あっているかどうかは不明だが。

 

 多分このような結線状況であろう。それにしても、黄青(15a)、黄青(30)、緑茶(49d)のラインがよくわからない。Webを巡ると次のような文章に出くわした。

 

 【クレンザー大佐の個室 R100RSのハザードフラッシャー】[https://6601.teacup.com/ha654009/bbs/125]から引用

一般にハザードフラッシャー回路は左右ウインカー回路とフラッシャーリレーを全部一辺に繋いでやれば完成する。だから3極が『全ON/全OFF』するフラッシャースイッチがあれば最小限足りるはず。
ところが、R100RSのハザードキットには、もう1つ余計な回路があって悩んだ。というのは、ウインカー電源がダイオード経由で追加リレーを動作させるようになっていた。このリレーを繋がなくてもハザードが動くのだけど・・・ おそらく、バッテリー電源をリレー介して直にハザード系に送る仕組み、だろうと推測。
それらしく配線したら動いたので、きっとこの推測が正解だったのでしょう。
R100RSは発電容量が現行車(600W)の半分以下の280Wしかないので、こういう仕組みが無いとハザード作動中に他の電装品がうまく動かないおそれがあるのかも。
BMWらしい、丁寧な設計だなぁ、と思いました。

 

 また、BMWのパーツサイト[AUTO PARTS-F http://autoparts-f.jp/]で、次のような図面(後付けセット ハザード フラッシャー BMW-MOTO R 100 RS, R 100 RT (87-95) (R 100 RS) [欧州])を見つけた。

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 何故かリレーが付いている(どこかのページで、このリレーをどうしたらよいか困っている方のページがあった)
 さて、これらを考えると、黄青(15a)、黄青(30)、緑茶(49d)を所定の場所に結線しなくても動作することがわかるが、以下のような推論もできそうだ。
 ハザードスイッチを入れる。そうすると、ウィンカーリレーからの動力ラインがON、OFFを繰り返す(これが点滅になる)。 緑黄(49)からスイッチを経由して、一方は、インジケータ球を通って、茶(31)に流れて、インジケータ球を点滅させる。もう一方は、別のスイッチを経由して、青黒(R)、青赤(L)に流れてウィンカー球に流れていく。これで、ウインカー球が点滅する。このとき、黄青(30)と緑茶(49d)の間にあるスイッチもONになるので、この(30)と(49d)がハザードセットに付いているリレーを起動させると考える。そうすると、ウィンカー球が点灯した時に付属リレーがONとなる。このリレーには、バッテリー直のラインをONさせ、黄青(15a)で、ハザードスイッチまで導かれ、抵抗(220Ω)を経由して、ウインカーラインに不足する電流を補う。
 という推論である(上記、「クレンザー大佐の個室」の記述と同じであろう)。どこまで確かかわからないが、ウィンカー球をLED化しているので、このラインは不要かなと結論しておこう。

 ということで、3本の線(15a,30,49d)を封印して、発注済みのスイッチが届くまで、とりあえずのスイッチを付けておくこととした。