009話:配線の太さ(AWG, sq)と許容電流
2018-12のある日3
◎配線の太さ(AWG, sq)と許容電流
電線に電流が流れると必ず熱が生じる。これは、電線には必ず電気抵抗があることに由来する。といっても、正常な使い方をしていれば、電線を触って『熱い』と叫ぶことはない。バイクや自動車の配線では、よほど特殊な使い方をしない限り、0.75sq(スケア[平方mm]:導線の断面積)や1.25sqを使えば大丈夫なはず。しかし、今回は、オルタネータで発電した電流を測定することも視野に入れているので、改めて電線と許容電流の関係を調べた。次の表がそれである。
・集めた資料を合成してみた。※空欄は資料で対応値の記述が無かったところ。
AWG (USA) |
断面積 (mm2) |
sq(JIS) 対応 |
最大電流(A) |
12V接続時の 最大消費電力(W) |
AWG 24 |
0.205 |
0.2スケア |
2.5アンペア |
30W |
AWG 20 |
0.519 |
0.5スケア |
5アンペア |
60W |
AWG 18 |
0.823 |
0.75スケア |
6.6アンペア |
80W |
AWG 16 |
1.31 |
1.25スケア |
11.6アンペア |
140W |
AWG 14 |
2.08 |
2スケア |
16.6アンペア |
200W |
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2.5スケア |
20アンペア |
240W |
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3スケア |
30アンペア |
360W |
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5スケア |
40アンペア |
480W |
AWG 8 |
8.35 |
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※許容電流値は、単線であったり、複線であったり、被覆の材質でも違ってくるようだ!奥が深い!対費用効果でギリギリのラインを狙う必要があれば、線種ごとの許容電流はシビヤに考えないといけない。電気工事士やその他それなりの資格(その内容を学習し十分に理解しているという意味で)が必要ですね(^^♪ この表の「mm2」「A」「V」「W」といった記号の意味が分からない人は絶対に電装品や配線をいじらない方がいいでしょう。安全のために、バイク屋さん等に行って工賃を払うべきでしょう(ただし、自由度が減ります。きれいに仕上げてくれるでしょう。無理なものは無理と断ってくれるでしょう。そして、財布が軽くなります)。
参考にしたURL
http://www2u.biglobe.ne.jp/~m-shimo/car/ce.html
https://www.diylabo.jp/column/column-449.html
http://www.kiryu-corp.co.jp/archives/download/dl_files/dl_tech-info/AWG-%3Esq_%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E8%A1%A8.pdf
といういことで、大まかに配線に必要な電線の種類をまとめてみよう。
・ダイオードボード → 電流計 → バッテリー(+)の配線 4sq~5sq
・オプションコネクタ → 付加電装品の配線 1.25sq~1.5sq
・ヒューズ 10A
※ちょっとした考察
ノーマルのオルタネータの発電量は最大280Wである。電圧を13.5Vとすると、発電による誘導電流は、280W÷13.5V=20.7Aとなる。となると、セルモーターを動かすための電流を除いて、バッテリーに出入りする電流を測定するためには、最大+-20Aが測定できればよいと考えられる。また、電流計までの配線は、少なくとも20Aを許容するもの、すなわち 2.5 sq 以上の断面積が必要と考えられる。そういえば、4輪にサブバッテリーをつけたとき、このバッテリーとアイソレータの配線に使ったAWG 8の電線が余ってたはず。これをつかおう(^^)/
※AWG:アメリカの配線の太さの規格だそうだ。アメリカン ワイヤー ゲージ、通称「ゲージ」と呼んでいるような。